吉野百年黒杉

休憩棟建築

吉野百年黒杉を使用して上吉野木材協同組合の土場に休憩棟を建設しました。

吉野百年黒杉を使用して休憩棟を建築

吉野百年黒杉 休憩棟
吉野百年黒杉と漆喰で仕上げました
吉野百年黒杉と漆喰で仕上げました
吉野百年黒杉を使用した天井
吉野百年黒杉を使用した天井

吉野百年黒杉

『吉野百年黒杉』とは、奈良県吉野地域で育った、樹齢百年以上の杉で、心材が赤黒色を帯びた杉の愛称です。

上吉野木材協同組合の土場に、『吉野百年黒杉』を使用して休憩棟を建築しました。
木の香りが漂う休憩場所が完成しました。

木の香りがする休憩所

『吉野百年黒杉』の赤黒色がおちついた空間と安らぎをあたえてくれます。

黒味がかった樹齢百年以上の木材は、乾燥が進むにつれ豊かな風合いとぬくもりある室内を創り出します。

吉野百年黒杉の魅力

黒い杉は、見た目の違いで化粧材として木材流通の中で敬遠されていましたが、ここ数年の研究で、吉野産の樹齢100年超の杉で実験したところ、耐久性や防蟻性に優れる事が実証されました。
優れた性能と『吉野百年黒杉』独特の黒や赤などが混ざる風合の美しさ、目新しさを伝えるため休憩場所を建築しました。

吉野百年黒杉の外壁板
正面の外壁板は無塗装です。黒杉本来の色味を確認できます。節のない曲線状の模様が入った「板目」の壁板が皆様をお迎えします。
吉野百年黒杉を製材している様子です。
吉野百年黒杉を製材している様子です。

休憩棟をご利用頂いた皆様の声

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木の香りがとても良いわ!
とてもおちつく。
——
最初に建物に入ると、木の香りに感動して頂けます。赤黒色の木目や色合いが「おちつく」と感想を頂くことが良くあります。

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色の黒い杉材は、木材としての強度や耐久性などの性能は、人気のうすい赤色の杉材と変わらない。
樹齢百年以上の大径木から製材された梁、柱、板のつややかな木目・色の黒い杉の雰囲気を体験して頂きたいです。
自然な黒い色の杉材は、個性的な風合いを感じます。

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木に精通している製材所の皆様にも『吉野百年黒杉』で建てた休憩所は好評です。

60代男性

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製材所経営

休憩棟完成までの様子

樹齢100年以上の吉野杉(吉野郡川上村)
樹齢100年以上の吉野杉(吉野郡川上村)
心材の色が黒色がかる杉『吉野百年黒杉』
心材の色が黒色がかる杉(吉野百年黒杉)

吉野百年黒杉の特徴

腐りにくい

吉野百年黒杉は、菌に抵抗力のある抽出成分を一定量含んでおり、高い耐朽性を備えています。

シロアリに強い

吉野百年黒杉は、シロアリに抵抗力のある抽出成分を一定量含んおり、シロアリに対する高い耐蟻性を持っています。

カビが生えにくい

吉野百年黒杉は、菌に抵抗力のある抽出成分を一定量含んでいます。

吉野百年黒杉で休憩棟を建てるまでの道のり

吉野百年黒杉の産地

『吉野百年黒杉』の産地は、奈良県吉野地域とその周辺地域となります。
吉野地方は年間降水量は2,000mm以上と多く、年平均気温14℃、冬季の積雪30cm以下、杉の生育に最適な条件を備えています。
日本三大 人工美林の吉野杉は、1500年頃(足利末期)に造林が吉野郡川上村で行われた記録があり、古くから林業が盛んな地域です。

吉野林業の特徴は、極端な密植、枝打ち作業、弱度の間伐を数多く繰り返し、手間をかけて育てることにより、節のない年輪幅が狭く、均一で幹は通直・完満・真円の杉が育ちます。

長伐期施業という、大径木を生産することを目的とした林業を行い。長い期間育て、樹齢100年を超す杉・桧に対しても間伐作業を行い大径木を生産し続けています。

奈良県の人工林の特徴

樹齢95年(19齢級)以上の森林が全国平均と比べて高い割合にあります。 『吉野百年黒杉』は、奈良県吉野地方で多くの高齢木を産出することができるため、生まれたブランドです。

※齢級(横軸)は、林齢を5年の幅でくくった単位。苗木を植栽した年を1年生として、1~5年生を「1齢級」と数えます。
参照
・吉野林業
https://www.pref.nara.jp/7429.htm

・奈良県森林・林業・木材産業の現況
https://www.pref.nara.jp/secure/10957/01%20.pdf
奈良県五條市西吉野町 勢井山
奈良県五條市西吉野町 勢井山

休憩棟建設には、奈良県西吉野 勢井山の原木をおもに使用

奈良県五條市西吉野町勢井

勢井山は西吉野村と天川村の境に位置しており、標高600〜700m程の奥山です。

100年〜120年生の杉と桧が植えられた人口林

勢井山は100年〜120年生の杉と桧が混植された人口林です。丁寧な枝打ちと間伐が行われた、手入れが行きとどいた山です。

入荷状況20200719
勢井山から出品された杉
勢井山で一番高値の杉(淡紅色)
勢井山で一番高値の杉(淡紅色)
勢井山から3000立方メートルの出品

勢井山からは、2019年6月から3年かけて杉・桧あわせて3000立方メートルの原木が上吉野木材協同組合の原木市に出品されました。 杉におきましては、心材が淡赤色から濃い赤、赤黒と様々な状態の丸太が出材され、心材が赤黒の『吉野百年黒杉』を厳選して休憩棟建設に使用しました。

勢井山から2044本の杉が出品されました

2044本の杉丸太として当組合に出品して頂きました。 節のない年輪の詰まった杉が確認できます

杉の心材の色は、伐採した後に数ヶ月葉枯らし乾燥(枝葉をつけたまま山に放置)した後に解ります。 杉特有の個性として、淡赤色から濃い赤、赤黒と様々な色の材が存在します。

展示販売の原木
展示販売の原木
展示販売の原木を使用

上吉野木材協同組合で勢井山の原木を市売りとは別に、展示販売を行っていました。心材が赤黒色の杉を一部使用しました。

買い付けておいた原木から選ぶ

上吉野木材協同組合の土場にて、買い付けておいた『吉野百年黒杉』から休憩棟に使用する丸太を選びました。

買い付けた原木を選ぶ
買い付けた原木を選ぶ
展示販売の原木を使用

当組合で勢井山の原木を市売りとは別に、展示販売を行っていました、心材が赤黒色の杉を一部使用しました。

心材の色が黒色がかる樹齢100年以上の吉野杉が『吉野百年黒杉』です
心材の色が黒色がかる樹齢100年以上の吉野杉が『吉野百年黒杉』です

製材所にて丸太を選別

製材所にて丸太の状態を1本1本確認します。
選別時は、丸太の形状、年輪幅、枝打ち、抜け節、傷、腐れ、アテ等を確認してどのような製品を製材するか決めます。

製材所にて丸太を選別
製材所にて丸太を選別

原木の皮むき

製材しやすいように杉皮をブロック状の刃物が付いた機械で取り除きます。
原木の皮には、砂や小石が付着している場合があり製材機の刃物を傷つける恐れがある為、皮むき作業が必要です。また、皮を剥ぐことにより丸太の欠点や状態を確認でき、より良い木取りで製材が行えます。

原木の皮むき作業
原木の皮むき作業
皮剥ぎ機カットバーカーの操作室
皮剥ぎ機カットバーカーの操作室

製材

木の性質をよく判断して、その木材に最も適した「角材」を得るため「木取り」をします。
節のない木目の美しい化粧材を主力商品としている吉野材では、人間の目で確認して1本1本の原木を丁寧に製材しています。
帯鋸製材機を用いて丸太を梁・柱・土台など必要とする大きさに丸太を切ります。
一度大きめに製材して、乾燥させた後、曲がりを修正挽きします。

桁・梁を製材

『吉野百年黒杉』を使用して梁材を製材しています。1本の丸太から1本だけ取れる貴重な芯持ちの梁材です。

梁材を製材している様子
梁材を製材している様子
休憩棟の梁として使用

重厚でおちついた雰囲気の梁となりました。

年輪の中心部分を含む芯持材 強度が大きく、そりやねじれが少ない
柱、母屋、土台を製材

1本1本の丸太を人間の目で確認して、丁寧に製材しています。 芯去り材は丸太の芯を外した部分から採る為、大きな丸太が必要になります。

杉の大径木を製材している様子
吉野百年黒杉の元玉を製材している様子
休憩棟の柱、母屋として使用

色黒杉と節が自然な風合いを表現しています。 漆喰壁の白と、色黒杉がおちついた空間を創り出します。

吉野百年黒杉の個性的な木目
年輪の中心がない、芯去り材
1本1本の丸太を確認して製材します
1本1本の丸太を確認して製材します。
休憩棟の土台として使用

腐りにくく、カビ・シロアリに強い『吉野百年黒杉』は土台にピッタリの材です。

乾燥

色黒杉は、含水率が高い傾向がある為、低温除湿乾燥機を使用して木材を乾燥させます。
低温除湿乾燥機は、庫内の温度を45℃くらいまで上げ、庫内の風向きを一定方向にして循環させます。温められた木材からは水分が蒸発し、乾燥が進みます。

天然乾燥

桟積みをした状態で、屋外で乾燥をさせていきます。太陽熱と自然風で木材から水分が蒸発させます。 自然の力によってゆっくり乾燥させるため、木材の色や艶などを維持できます

天然乾燥
天然乾燥の様子
人工乾燥

低温除湿式乾燥機で45℃くらいの温度で1週間かけて乾燥させます。 木材の色や艶を維持する為、低温でゆっくり時間をかけて乾燥させています。

低温除湿式乾燥機
低温除湿式乾燥機の様子

建築風景

柱、梁、筋交いなど、木の「軸」を組み立てて建物を支える日本の伝統的な在来工法で建築しました。

休憩棟完成

吉野百年黒杉 休憩棟
外壁の塗装

外壁の塗装は、試験的に無塗装箇所と「キシラデコール白木やすらぎ」を塗装した箇所に分かれています。『吉野百年黒杉』の経年劣化と外壁として使用する場合、塗料の必要性を確認することが目的となります。

2022年11月に休憩棟は完成しました。6ヶ月後の様子ですが、遠目からは違いが解りません。

近づいて確認すると無塗装箇所に黒い小さいカビが確認できます。
「キシラデコール」を塗装した箇所は、カビは確認されていません。

キシラデコール白木やすらぎ

キシラデコールの性能にUV(紫外線)カット効果をプラス。白木の風合いを生かしながら木部の劣化・変色を防ぎます。

キシラデコール白木やすらぎhttps://www.xyladecor.jp/products/xyladecor_shiraki.html

建屋の周りにベンチを設置して、人々が気楽に集える場所が出来ました。

吉野百年黒杉

吉野百年黒杉の内装

杉の黒芯材は、木材流通の中では化粧材として敬遠される傾向があり、原木価格を下げてしまい、山全体としての価値が下がるだけでなく、杉の間伐が進まない遠因にもなっています。

昔から黒芯の杉は強くて腐りにくいと言われてきましたが、ここ数年の研究で、吉野産の樹齢100年超の杉で実験したところ、耐久性や防蟻性に優れる事が実証されました。

優れた性能と『吉野百年黒杉』の特徴である黒や赤などが混ざる風合いが、独特の美しさを持っている事も魅力です。

『吉野百年黒杉』の特徴である黒や赤などが混ざり合う風合いが魅力的です。

Special Thanks

吉野ウイング

吉野材を直接購入いただけます。 吉野杉、吉野桧の木材の情報、共同受注調整、木の相談窓口です。

吉野中央木材株式会社

休憩棟に使用した「吉野百年黒杉」を製材加工して頂きました。吉野杉・吉野桧の製材加工販売。吉野の山から、木のある暮らしをお届けします。

株式会社 南工務店

休憩棟の設計、建築をお願いした吉野に根づき吉野を支える骨太住宅の株式会社 南工務店です。

LINK

外構部等の木質化対策支援事業

美しい「まちづくり」に 調和する外構部の木質化の 支援事業を推進する全国木材協同組合連合会。

奈良県森林技術センター

吉野百年黒杉の材質評価試験を行いました。。奈良県森林技術センターは、「種子から木材そして住宅まで」を掲げて研究開発および普及指導を行っています。

吉野百年黒杉

心材の色が黒色がかる樹齢百年以上の吉野杉に秘められた驚きの特性! 奈良県森林技術センターにて『吉野百年黒杉』の材質・性能試験を行いました。結果を確認ください。